第42回念仏と講演の会に行きました。
穏やかに晴れた今日、西山浄土宗、東部青年会が主催する「念仏と講演の会」へ檀家さん数名と参加してきました。
10時30分から15時までの会でしたが、
正覚寺の柴田康英僧正のおつとめや、ご婦人方と幼稚園のお子さんたちによる仏参歌、青年僧によるコメディ調の劇にお説教師淀川さんによるお話など変化に富んだ内容で一日飽きずにあっという間に過ぎました。
中でも淀川隆顕師による講演「念仏を生きる」は1時間という長時間にもかかわらず、多岐に渡るお話どれもが感慨深く、今日お越しいただけなかった皆様にもお聞かせしたいような素敵なお話でした。
素敵なお話ばかりでしたが、その中でも心に残った内容を自分なりにまとめてお伝えします。
私たちが自分だと思いがちなのは、「肉体」という乗り物であって、「自分」という存在は体に宿っているだけの存在です。
そして、「自分」というのは、「周りの方とのご縁の積み重なり」です。
玉ねぎのように重なったご縁を剥いで、最後に「両親とのご縁」を剥ぎ取れば、最後には何も残らない。それが、「自分」というものなのです。
人生の中では、喜ばしく無い出会い(ご縁)も少なからずあります。けれど、その一つ一つも私たちを作ってくれている。柿渋の渋もまた、その「甘み」であるように、苦労する場面も必ず自己を育てる「ご縁」になってくれます。
憎い人・嫌いな人がいれば、その人は必ず「自分が嫌だと思っている自分の一面」を映しています。
出会いを大切にし、「今ある自分は自分のものでは無い。」ということを自覚することが大切です。放っておかれれば死んでしまうだけのもろくはかない赤ん坊という姿で生まれてきた私たちが、今ある姿になれているのは、たくさんの人に「幸せであれ。」「健康であれ。」と願われ、包まれてきた結果です。
人はつい、後ろ向きなことばかり目につきます。孤独を感じたり、誰も助けてくれないと思うこともあります。けれど、自分という存在がある以上、決して一人ではありません。
たくさんのご縁の中で生きていることに感謝し、一つひとつ起こる出来事の良い面を見て、日々心と身体どちらも健やかに過ごしましょう。
ご参加いただきました檀信徒の皆様、貴重なお時間をいただきましたありがとうございました。